スーパー書評「漱石で、できている」5夏目漱石『こころ』ではなく『行人』 漱石における「性」の問題

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出典: WirelessWire News

漱石というと、国語の教科書などに取り上げられるのは、ほとんどの場合『こころ』のようです。実は、私にとって、漱石の小説のなかで、生涯繰り返し読むことに消極的な唯一のものが『こころ』なのです。子供の頃は、世評も高いし、読み始めたら、親友を裏切る「先生」への共感とも反感ともつかないアンビヴァレントな思いに浸ったことも度々で、他の作品ともども何回か繰り返し読んだものです。だから、広く支持を獲得した作品であることは理解できますし、漱石自身この小説には愛着を持っていたともいわれてきました。その理由も判らないわけでもありません。
構成上、前半と後半(中間部もありますが)が、大胆に異質の性格を持たされ、時間の逆転も無理がなく、小説技巧の上でも、そうした工夫が目覚ましい効果を上げている、とも考えられます。また先生の自殺が、単に個人的な人生上の問題ではなく、乃木希典の自死に象徴される明治の精神への

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